|| 学校で習ったやつ
要は「真理値」と「集合論」のコネクターです。
二つを結びつける、一つの考え方になります。
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命題記号との関連
基本的には、この「記号」との関連を押さえておけば良いです。
実際に見てみればすっきりすると思いますので、早速。
まず準備のために「命題 A 」(条件)を用意します。
次に「集合論」の「内包的記法」を利用して「集合」を作りましょう。
\mathcal{A}=\{x∈U\,|\,A\}
これについて、少し確認をします。
これはいったい何でしょうか。
「 \mathcal{A} 」は、いったいなにを指しているんでしょうか。
答えは単純で「 命題 A を満たす x 」です。
はい、これを見ると、なんか使えそうな感じがします。
否定と補集合
というわけで「否定」について考えてみます。
最初はそれっぽい感じのもの、くらいに思っておいてください。
というわけで、例えば↓みたいなものを考えてみます。
「命題(条件) A 」を満たさない「要素 x 」
はて、これはいったいどこにあるんでしょうか。
少なくとも、当然「 \mathcal{A} 」の中にはありません。
それに条件は狭めるものですから、狭められるものがあります。
その過程で条件から弾かれたものも、当然あるでしょう。
じゃあ、それらはどこにあるんでしょうか?
というわけで、「集合 \mathcal{A} 」の外側に目を向けてみます。
視覚的には「枠の外側」に。
すると、なんか広がりがあります。
そんな大まかな「全体像」があるなら、
とりあえずそこにあるのが「枠の中に無いもの」な感じ。
ここで、その「全体」となる「集合 U 」に注目します。
すると↓みたいに「補集合」が定義できますから、
『 U=\mathcal{A}∪\overline{\mathcal{A}} 』と書けます。
さて、この式ですが、まんま↓に似てると思いませんか?
いわゆる「否定だけを使った恒真命題」に。
『 ⊤=A∨¬A 』
これを見ると、
全ての要素『 \mathcal{A}∪\overline{\mathcal{A}} 』と、
全て真になる『 A∨¬A 』を、
等価のものとして見ても問題ないように見えます。
この「直観的な意味」としては、
「 ⊤ 」が「真」ですから、
条件(全て)「 U 」を満たしている、
「要素 x 」が「ある(存在する)」ことを、
「真である(正しい)」と解釈すればいいわけです。
重要なのでもっと簡単にまとめると、
『命題 A が真である』と、
『命題 A を満たす x が存在する』は、
同じ振る舞いをするということです。
(いわゆる全称化 GEN と思ってOK)
なので「空集合」なら「偽」と解釈できます。
(条件が「正しくなる要素が無い」んで)
否定以外の命題記号
続いて似たような対応について↓に書いていきます。
命題(条件)「 B 」を追加すると、
『 \mathcal{A}∪\mathcal{B} 』と『 A∨B 』
『 \mathcal{A}∩\mathcal{B} 』と『 A∧B 』
この辺は直観的に同じ振る舞いをするとすぐに分かります。
問題となるのが「論理包含 → 」です。
これに対応するものは直観的に発見できません。
なので「真理値」を根拠にして、対応をとります。
すると『 \mathcal{A}∪\overline{\mathcal{B}} 』が等価であることが分かります。
「 1 」を「要素あり」
「 0 」を「要素無し」とします。
\mathcal{A} | \mathcal{B} | \overline{\mathcal{B}} | \mathcal{A}∪\overline{\mathcal{B}} |
1 | 1 | 0 | 1 |
1 | 0 | 1 | 1 |
0 | 1 | 0 | 0 |
0 | 0 | 1 | 1 |
この辺りの数値割り当ては『ブール代数』で。