構造 Structure


|| 意味が分かるようでそうでもない

感覚的には、空間に近い概念になります。

といっても空間が「枠組み」なら、こちらは「中身」となります。

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空間は、あくまで「中身が定まった枠」でしかありません。

その中身が『どう決まっているか』という部分は、また別になります。




『構造』は「中身を指定するもの」です。

「これとそれとあれは、この中身だ」みたいな感じに決めてます。

それこそ俺がルールだと言わんばかりに中身を指定してるわけです。



こんな感じで空間を説明すると、

「とりあえずこれは、この枠の中にある」みたいな感じでしょうか。



例えば「空間」がシルエットなら、

「構造」は、見た目には隙間の無い骨格・網目状の、

いわゆる「モデル・模型」を作る感じ。




とにかくこれは、これということで、みたいな感じです。

その中身は指定されたルールに従って作られてます。

そしてその「中身を決めているもの」が『構造』なわけです。




そしてこの性質から分かる通り、数学で扱えるもの(対象)は、

「全て『構造』で表すことができる」ということでもあります。

単純に、これが中身だっていう指定なので。






構造を作る流れ


構造の指定は↓みたいな感じにやります。




1. とりあえずなんか(集合)があります。

「領域 Domain」とか呼ばれます。空っぽじゃないよって話です。



2. そんで、その集合の中だけで完結させられる操作があります。

「自然数+自然数=自然数」とか「偶数+偶数=偶数」みたいな。

何個でもいいです。



3. その操作を集合に適用して、それが集合の中にあると指定する。

要は↑の確認ですね。完結させないといけません。




これが大雑把な、構造が形式化されるまでの流れです。

元は「これが扱いたくてあの演算使いたい」みたいな感じ。

それを実現するために↑みたいな流れを辿ります。




それと、特に 3. ではごちゃごちゃやります。

具体的には「閉じている」ことの確認をします。

「閉じてる」ってのは、要は「はみ出さない」感じですね。



なんでそうするかっていうと、1.の集合の外に漏れてしまうと、

また新しい集合を定義しないといけなくなっちゃいますので。

だって構造の中に収まってないし。




はい、これを見て分かる通り、

何度も言ったように、構造は「中身の指定」を行っています。




『空間』のように「なんか調べたいもの」があって、

それを「数学的に扱えるように加工する」というわけではありません。




『空間』を定める目的が↓なら、

「調べたいなにか」を「数学的に扱える状態にする」こと



『構造』を定める目的は↓です。

「なにか」を「こういうものだと指定する」こと




この性質上「空間は構造をなにかに与えている」と解釈できます。

なにせ『数学的に扱えるように加工したい』んですから、

それをするために『中身を決めるものが必要』ですし。







構造関連の用語


以下、専門用語が出てきます。

正直あんまり使う単語でもないんで、必要になったら覚える感じで。




まずは、構造の元となるもの「構造種」について。

上の大雑把な形式でいうところの、1. にあたる部分の話をします。




前提として、集合論的な定義であるとしておきます。

(詳しくは集合論で)



そこでの構造種は、大別して4種類存在します。

そのブロックは大きく分けて2ブロックです。






構造種としての集合


1.1 主基集合(あるいは台集合)Principal base set

特になんの演算も操作も定義されていない状態の、

とりあえずなんか入ってる、なんらかの集合のことです。



扱いやすいので、だいたいは実数全体だったり。

他には自然数全体だったりのことになります。




1.2 副基集合 Auxiliary base set

すでに何らかの構造を持ってる集合のことです。



自然数と引き算(減算)なんかのセット(群・環・体)で、

↑の条件だと、整数全体が定義できちゃうような感じ。

いわゆる代数的構造とかもこれに当たります。






構造種としての論理式


2.1 代表的特性記述 Predicate

直積や冪集合という操作に関して、その要素を記述する方法です。




元は主基集合や副基集合で、それに操作を加えます。

その要素の一つですよ、と記述することで、

中身を説明する論理式からそれを構成するわけです。




2.2 公理系 Axiomatic System

構造が必ず満たす形式のことを指します。

具体的には「記号」「公理」「代入規則」「推論規則」のセット。



この形式を満たさないものは、その構造の中には含まれません。

入ってたらアウト(矛盾)です。






集合に関しては「集合論」で。

論理式」については数理論理学のカテゴリで扱っています。

どうぞご覧ください。