|| 命題って言われても分かり辛い
数理論理学の基礎的な概念を扱う分野
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目次
命題「真偽が確定している主張・言明・断言・文」
命題記号「命題を繋げることができる操作を意味する記号」
原子命題「命題記号で分解できない命題」
命題変数「命題が入ることを意味する『文字』」
命題定数「真偽が確定してる命題を意味する『文字』」
命題 Proposition
|| 意味があるとされる何かの代表例
『真か偽か必ず分かる主張』のこと
\begin{array}{ccc} 主張Pは命題である &\Longleftrightarrow& 主張Pは真または偽になる \end{array}
これは論理学でこのように定義されていて
そのまま数理論理学に組み込まれています。
(真か偽になるので数学的に扱える)
真偽が確定しない主張
「命題」というのは
\begin{array}{ccc} 主張 &\left\{ \begin{array}{lcc} 真か偽になる主張 \\ \\ 真偽が確定しない主張 \end{array} \right. \end{array}
「真偽が確定しないもの」を排除するための考え方で
\begin{array}{lcc} 男は全員なになに \\ \\ 女はみんなほにゃらら \\ \\ \\ 神は存在する \\ \\ お前は最強だ \end{array}
具体的にはこういうのを排除してくれます。
(命題だと宣言されたらこういうのを考えなくてよくなる)
命題記号
|| 命題(命題論理)で使われる記号
\begin{array}{llllll} \displaystyle ¬&&\mathrm{not} \\ \\ ∨ && \mathrm{or} \\ \\ ∧ && \mathrm{and} \\ \\ \to && \mathrm{if\text{-}then} \\ \\ ⇔ && \mathrm{equivalent} \end{array}
この5つの記号のことを指しています。
(少し長くなるので詳細は別の記事で)
原子命題 Atomic Proposition
|| 原子式とも呼ばれる単純な命題
\begin{array}{ccc} 命題 &\to& 分解できない命題 &\to& 原子命題 \end{array}
「原子論理式」とは異なり
(順番的には原子命題が先)
\begin{array}{ccc} \mathrm{Constant} &\in& \mathrm{Term} \\ \\ \mathrm{Variable} &\in& \mathrm{Term} \\ \\ \\ \mathrm{Function}(\mathrm{Constants}) &\in& \mathrm{Term} \\ \\ \mathrm{Function}(\mathrm{Variables}) &\in& \mathrm{Term} \\ \\ \\ \mathrm{Function}(\mathrm{Term}) &\in& \mathrm{Term} \end{array}
「項 \mathrm{Term} 」と「関係」で定義されておらず
(詳細は論理式の記事を参考にしてください)
\begin{array}{ccc} Pは原子命題である &\Longleftrightarrow& Pは命題であり分解できない \end{array}
「論理結合子( \mathrm{and} とか \mathrm{or} とか)」で
『分解ができない命題』という形で定義されています。
(中身は曖昧だけど分解できず真か偽であることも分かる)
命題変数 Propositional Variable
|| 命題の内容を変数にする感じ
これは「命題を変数のように扱う」ためのもので
\begin{array}{ccc} 真か偽かは分かる \\ \\ 主張Pの内容は分からない \end{array}
『主張の内容』が空になっています。
( P とおく慣例は命題 \mathrm{Proposition} の頭文字が由来)
命題定数 Propositional Constant
|| 命題変数の内容が具体的な状態
これは「命題を定数のように扱う」ためのもので
\begin{array}{ccc} && 真か偽か & Pの内容 & Pの真偽 \\ \\ 命題変数 && 分かる & 不明 & 不明 \\ \\ 命題定数 && 分かる & 確定 & 確定 \end{array}
比較するとこんな感じになります。
(原子命題は命題定数または命題変数になる)
